2008年4月20日日曜日

「平伏陶酔」

東京新聞社説「週のはじめに考える さらば黄門さまのとき」 
 絶対神・教祖・王・独裁者・・・。絶対視できる存在を作り出し、それを祭り上げ、その前にひれ伏したいという欲望、そしてそれをうまく利用した者が支配者の地位を維持できるという構造は、人類史を通して一貫して再生産されてきたものであると思う。
  僕は学生時代競馬場などでガードマンのアルバイトをしていたことがあるが、その時の「閲兵式」の際に感じた一種独特の感覚に我ながら驚いたことが忘れられ ない。そんなちっぽけなものでさえあんな陶酔をもたらすのだから、ファシズムに取り込まれた人々の感情はどれほどのものであったろう。
 その「平伏陶酔」願望が、日本列島に住む人々の場合には、「おかみ」という言葉に象徴される、天皇をはじめとする種々の支配者(層)への無根拠の崇拝に具現化されてきたということだろう。 
 これを克服するのは並大抵のことではない。

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