2008年9月22日月曜日

文字

 例えば漱石の『永日小品』などを読んでいて「盤桓磅礴」などということばに出会い、あ、これもオンライン辞書に載せようと、他の作品の用例などを調べたりしながらしばらくいじくり回したのち、気分を変えようとJunot DíazのThe Brief Wondrous Life of Oscar Waoなどを読んでいると、これが共に「文学」の範疇に入れられているのが不思議なほど別物のように感じられる。時代とか作家の個性などというものだけではない。この違和感の最大の原因は明らかに使用されている文字の違いのなせる業だ。
 つくづく日本語という言語は変な言語だと思う。

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