2009年1月11日日曜日

悪夢

 私は誰かに追いかけられて逃げ続ける恐ろしい夢をごく小さな頃からよく見る。子どもの頃よく私が追いかけられたのは父であることが多かった。青年期から現在まで、夢の中で私を追いかけてくる者は私を殺そうとする者たちである。
 さっき見たのは、これまでの中でも飛び抜けて手強い三人組であった。いずれも顔にドーランを塗った男二人女一人で、にたにた笑いながらナイフで次々に人を切り殺す極めて優秀な殺し屋たちである。辛うじて逃げ出した私は、乗り物への飛び乗り、飛び降り、小路から小路への逃避行、壁をよじ登り、2階から飛び降り、様々なカモフラージュをし、あらゆる手段を使って追跡を振り切ろうとするのだが、しかし必ずすぐに三人のうちの誰かが私の前に立ちふさがる。以前の夢と大きく異なる点は、今夜の私がいつものように逃げ続けずにそこに踏みとどまり戦闘に出ることを選択したことである。しかしこれが悪夢の悪夢たる所以で、斃しても斃しても、さっき斃したはずの殺し屋がしばらくすると再び私の前に立ちふさがる。逃亡と戦闘を繰り返し、述べ7、8名を斃したところで寺の木戸のようなところを見つけた。そこに飛び込み閂をかける。しかしその寺の庭にも敵がすでに待ち伏せている気配がする。だめだ、これでは永遠にこの戦いは終わらない。。。そこで私は考えた。もうたくさんだ。これでこの逃亡は成功裡に終わったことにしよう。この夢は終わりにしよう。
 そして、そこで目が覚めた。おや、成功したな、というのがまず考えたことだ。自分で夢を終わらせようと意識して終わらせたことは過去に記憶がない。
 これからも悪夢の時はこれで行くことにする。それにひょっとして今夜私が夢をコントロールする能力を身につけたのだとしたら、幸福な夢の時にはそれを長続きさせることもできるかもしれないではないか。
 人はいくつになっても学習し続けるものである。:-)

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