2009年3月18日水曜日

parallax

 柄谷行人のTrancritiqueを読んでいてこの語に行き当たった。
 「観察者の位置変化に応じて観察対象が見かけ上の位置を変えること」というような意味なのだが、ブルガリアに来てから私は自身と世界との関係がこれまでとは全くと言っていいほど変わってしまったことに思いが至る。位置変化を起こしているのは対象だけではない、何よりも私自身の位置が転換してしまっている。時折それに思い当たり、呆然とすることもある。たった2年足らず前のことなのに、その頃の私がどうやって日々を送っていたのか、ぼんやりとなら可能だが確たる感触をもっては思い出すことができない。そのことが実に不思議だ。

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