2010年12月24日金曜日

生きる

ざくざくざく
なほ雪道を
歩みをり

2010年12月13日月曜日

ロンドン・フィル

ロンドンフィル史上初のソフィア公演。
ピアニストの名前は失念したが、ベートーヴェンのピアノ協奏曲4番の第2楽章は涙の出るほど美しいものだった。これがヨーロッパにいるということ、ヨーロッパで暮らすということなのだと実感する幸福なひとときだった。
Vladimir Jurowskiの歯切れのよい指揮も印象に残る。

2010年12月10日金曜日

憧憬。ノスタルジア。

"I am a poor lost woof from the kennel of Fate looking for a dog to belong to."
(Saul Bellowの書簡より)
 詩的なようで、しかしユーモラスな雰囲気も併せ持つ。気に入った。

Rodope

夜明け前。
針葉樹の森。

ハスキーがぴたりと寄り添う
分け入るに従い彼は導くように先に立つ
向かう方向を変える
彼もいつの間にか私の先を歩いている

森も闇も深さを増す

無意識に小屋への方向を取る
もっと奥へと彼は鼻を鳴らす

森も闇も深さを増す

踝までめり込んだ足を止める
森を渡る風にどこかで枝が軋む
足元にうずくまる彼も何も言わない

いつしか
星々は消え
闇は消え
我々は解けた魔法を森に残す