2022年1月31日月曜日
映画「Miss Stevens」(2016)
愛・孤独・トラウマ・友情...様々なことを考えさせてくれる佳作。Lily Rabeがすばらしい。そして、何よりもこの作品でTimothée Chalametは名優への確かな第一歩を踏んだ。
2022年1月29日土曜日
映画「70 Binladens」(2018)
IQ167という設定だとはいえ話に無理が多いが、かなりのサスペンス。散見されるカメラワークの見事さも与って大きい。このカメラワークを全編に徹底するべきだった。
2022年1月28日金曜日
映画「Joe Kidd」(1972)
監督John Sturges、主演Clint Eastwood、悪役はRobert Duvall、その他一癖も二癖もある役者たち。脚本の陳腐さを脇において楽しむことに徹することを知る者には楽しい作品。
映画「Carne trémula/Live Flesh」(1997)
この世に「到来」する出産。男も、女も、幸福も、不幸も、あらゆるものは「到来」する。bienvenido。原作のただの推理小説をPedro Almodóvarは哲学的な芸術に昇華させている。
2022年1月27日木曜日
2022年1月26日水曜日
2022年1月25日火曜日
2022年1月23日日曜日
2022年1月22日土曜日
映画「Il testimone invisibile/The Invisible Witness」(2020)
リメイクらしいが、極めて秀逸なサスペンス。最後まで集中して観られた。しかし莫大な製作費をかけて映画にする意味はどこまであるのかという疑問は残る。役者にしてもカメラにしても演出にしても特に芸術的だとは思えない。テレビドラマでも同程度のものは出来るのではないのだろうか。その簡単な試金石は明日すぐ再び見たいと思うか、ということだ。
2022年1月21日金曜日
映画「Johnny Guitar」(1954)
Nicholas Rayの力技。役者など誰でもよいといった感じ。特に実質的な主人公となる女性二人はけばけばし過ぎるし「西部の強い女」の設定にしては運動神経もなさ過ぎる。今度観る時はRayの名人芸を分析することに専念したいと思う。
2022年1月20日木曜日
映画「Imitation of Life」(1959)
どの役者もよくやった。しかし、何と言っても演出とカメラ。なるほどDouglas Sirkは名監督であった。時代が時代ならもっともっと多くいい作品を遺してくれていただろうと思うと残念である。
2022年1月19日水曜日
映画「The Devil Wears Prada」(2003)
徹頭徹尾軽薄なコメディ。Anne Hathawayはよく頑張った。この後彼女は演技派として開花するのだ。しかし、結果としてこの映画はひとりMeryl Streepのためにだけ存在するような作品となった。
映画「De Palma」(2015)
監督としての初期の頃、監督仲間たちと仕事を融通し合っていた話が興味深かった。まだ映画は若き芸術家たちの世界に辛うじてとどまっていたのだ。映画の商品化がさらに進んでしまった今では恐らくそんなことは一部を除きほとんど起きていないだろう。また、特にカメラワークにおいてヒッチコックの影響を強く受けたと語る点も面白かった。あの独特のカメラにはそういう背景があったのだ。さらに、完成した作品というものはあらゆるミスの記録だという話も面白かった。芸術はすべからくそういうものであるはずだ。少なくとも遥かな高みを目指す芸術家たちにとってはそうであるはずだ。
2022年1月18日火曜日
映画「Herself」(2020)
Clare Dunneのの見事な脚本と演技。Phyllida Lloydの繊細かつ美しい演出。在り来たりの話が観る価値のある商品に仕上がった。性を固定化するかのようなこのような言い方は良くないのかもしれないが、こういう作品を見るともっともっと女性が映画を作ってほしいと思う。
2022年1月17日月曜日
2022年1月15日土曜日
映画「The Hitcher」(1986)
なかなかのサスペンスなのだが、話はありきたりだし、何よりもつじつまの合わぬことが多すぎる。36年前の人間(またその時にもし私がこれを見ていたとしたら)はそれほど愚かだったのだろうか。つけ狙われる青年の或る種のビルドゥングスロマンと好意的に解釈すればまだ観られるかもしれない。
2022年1月14日金曜日
2022年1月13日木曜日
映画「La Mala Educación/Bad Education」(2004)
Almodvarの自伝的要素が入る作品だけあって、入魂の創りという言葉がふさわしい。力が入っている。私には感情移入できる要素がほとんどない世界なのだが、最後まで引き込まれる芸術性には感嘆するほかない。
2022年1月10日月曜日
2022年1月9日日曜日
映画「Invictus」(2009)
いかにもアメリカンの好みそうな成功物語だが、Clinton Eastwoodの手堅い演出とMorgan FreemanとMatt Damonの確実な演技によりNelson Mandelaの生涯の一断面を描くことに成功している。問題提起力の切れ味にもう一つEastwoodらしさが感じられないのが残念。
映画「The Silence of the Lambs」(1991)
何度観ても変わらず感じることは、様々な候補がいた中で結果として誕生した監督Robert Demme・Anthony Hopkins・Jodie Fosterの組み合わせが最上であったということである。それに忘れてならないのは小津の影響を受けている可能性も感じるTak Fujimotoのカメラの見事さであある。118分が短かった。クラリスのトラウマをもっと掘り下げてもほしかったし、ハンニバルをもっと前面に出してもほしかった。180分になっても観たかった。
2022年1月8日土曜日
映画「Pale Rider」(1985)
ここに新しいものは何もない。しかし、常に進化をやめないClint Eastwoodはこの作品では古き良き時代の西部劇に詩情豊かな総仕上げを施している。陳腐なものを陳腐でないものに再生させる。それこそ最も実現困難な芸術である。
映画「The Lost Daughter」(2021)
Olivia Colmanの名演が巧みな映像と演出をさらに輝かせる。母としての経験を持たぬ私の心にここまで喰い込んでくるという事実がこの作品の普遍性を証明する。Maggie Gyllenhaalの初監督作という。きらめく才能の開花を祝福する。今後が楽しみ。
2022年1月7日金曜日
映画「Luce」(2019)
画・音・脚本の魅力。冒頭から鑑賞を終えた後でさえ次から次へと絶えず観る者に問いを突き付け続ける演出力。Julius Onah。我々は新時代の名監督の誕生を目撃しているのかもしれない。
2022年1月6日木曜日
映画「Deux Moi/Someone, Somewhere」(2019)
フランスの良い面がよく出た作品。在り来たりのロマンティックドラマに鋭い社会批判を込めたCédric Klapischの手腕は並々ならぬものである。キャストも良い。
2022年1月1日土曜日
映画「Don't Look Up」(2021)
その意図やよきブラック・コメディ。豪華キャストと莫大な製作費。しかしAdam McKayはその知性において己がこのレヴェルの作品を任せられる器ではないことを証明してしまった。
映画「Drive」(2011)
心に深い余韻を残す美しい犯罪映画というのはそうあるものではない。これがそれだ。Nicolas Winding Refn監督、彼を監督にする条件でオファーを承諾した名優Ryan Thomas Goslingのおかげで我々はこの忘れ難い佳品を得た。
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