2010年6月26日土曜日

テクノロジー、権威、アマチュア

John Updike at Work: Revising ‘Rabbit at Rest’
 テクノロジーは、時に、従来専門家のためだけの聖域であった領域への一般人のアクセスを可能にする。これもその好例。いい時代になったと言っていいのだろう。
 結果として、時には――そして恐らくは極めて頻繁に――アマチュアのほうがプロよりも優れたことを為す機会も増える。
 「権威」が問答無用の権力を持つ時代は既に終焉を迎え、やかましいおしゃべりの氾濫と、ごく少数の静かに闘う人々だけが残る時代となる。

2010年6月15日火曜日

新常用漢字

新常用漢字 日本語を豊かに表現しよう(6月14日付・読売社説)
 基本的にこの改訂に賛成する。これまでが異常な事態たっだのだ。
 この読売のトーンにも好感が持てる。同じ保守系紙でもどこかのイエローペーパーのように「漢字は国の宝である」とか「わが国の文化に誇りを」などと幼稚なことを言わないのはさすがである。

2010年6月13日日曜日

Mind Over Mass Media

Mind Over Mass Media
 Pinkerらしいいつもながらの切れ味のいい啖呵である。
 なるほど、そうかもしれない。現在の日進月歩のテクノロジーがあろうと、勉強しない奴はしないし、仕事しない奴はしない。それらのおもちゃに一日中夢中になっている奴らも、そのおもちゃが人間をだめにすると一日中口角泡を飛ばしてほざいている奴らも、そんな暇があったら勉強したら?仕事したら?と聞きたくなる、という意味では同じ穴の狢である。
 。。。はい、すいません。私も勉強に戻らせていただきます。。。

2010年6月11日金曜日

Politics as a Struggle? Power and Legitimacy

Politics as a Struggle? Power and Legitimacy
予想以上に激しい、いい議論だった。あっという間の4時間だった。Chantal Mouffeを本気にさせたのはまず第一に喧嘩屋Artemy Magunの功績だろう。Boyan Manchevの見事な仕切りぶりにも感心した。
 少し前に書いたように「歯が立たない相手」との出会いだけがコミュニケーションの出発点だとするなら、この夜はまさにその出会いだった。握手の際少し緊張を覚えた。彼らのみならずDeyan Deyanovをはじめとするブルガリアを代表する何人もの哲学者たちとの出会いを実現させてくれたDarin Tenevのいつもの友情に感謝する。

最終授業

 昨日、3年間のソフィア大学日本専攻での授業をすべて終了した。
 最終日のクラスは二つ。一つは、担任教師でないにもかかわらず受講を希望してくれた1年生諸君との最初で最後の特別授業。もう一つは、同期で「入学」し、ずっと変わることのない友情を育んでくれた3年生諸君とのお別れ授業。教材は、1年生は茨木のり子の詩「六月」、3年生は映画「鉄道員《ぽっぽや》」のフィナーレ。時間割としても教材としても、私の最終授業日にふさわしい日となった。
 もちろん、きのうは授業はなかったが、1年だけのお付き合いだったが心根の優しい学生ばかりだった2年生や、3年生と同じく私が3年間共に学んだしっかり者の4年生たちとの友情も忘れがたい、かけがえのないものであることは言うまでもない。
 また、私の53年の人生でもある意味では最もしんどい3年間であった日々を共に闘ってくれた仲間たちへの感謝も忘れてはならない。

 教育・研究が真理との闘いであるとすれば、人生は逆境との闘いである。

 授業は終わった。しかし、戦友たちとの友情が終わることはない。

2010年6月9日水曜日

ブルガリア語-日本語-ブルガリア語 フリーオンライン辞典

ブルガリア語-日本語-ブルガリア語 フリーオンライン辞典』の見出し語数が30,000を超えてきた。そんな数字はただの通過点に過ぎないのだが、最近執筆をしながら時折ふと、我々はすでにあることばを記述しているに過ぎないのか、それとも新しいことばを創り出しているのか、と立ち竦むような想いをすることがある。これだけはやっている者にしかわからない感覚だろう。説明しようとしてもうまくできない。
 虚実皮膜。ボルヘスの目くるめくことばの迷宮。

2010年6月7日月曜日

Test Your Focus

Test Your Focus
 私の成績は完全に予想通りの結果だった。あなたは?
 だから何?と言われても困りますが。