2020年7月16日木曜日

映画「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」

「男はつらいよ」シリーズには名作が何本もある。その中でもこの「寅次郎相合い傘」は珠玉の一品。陳腐な言い草だが、文字通り涙と笑いに終始する名作中の名作。

映画「The Bookshop」

人物の類型化が難点だが、ヨーロッパらしい文化の香り溢れる佳品。

2020年7月15日水曜日

映画「The Enemy Below」

今から見ればきれいごとの出来レース、といった話なのだが、戦闘時の緊迫感、両艦長の存在感、それから何といってもこの作品で重要な役割を果たす音響の使い方が見事。

映画「Five Fingers for Marseilles」

評価は高い作品のようだが、私にはよく分からない箇所がいくつかあった。文化の違いというものはことほどさようにものを言う。全編に漂うアフリカの赤い土の香りが忘れ難い。

映画「On the Waterfront」

エリア・カザンの演出とマーロン・ブランドの演技のすばらしさ。他の役者もいい。

2020年7月14日火曜日

映画「About Time」

ドラマとしては秀作。私はイギリスのユーモアが好きだ。それに泣かせる。しかし映像の陳腐さを見ると、必ずしも映画という形態である必要はなかったとも思う。。。と一度書いたが、再見して訂正したい。テレビドラマなんぞでは、コーンウォールの潮風やロンドの路地の埃臭さや、そして生の奥深さは伝わらない。

映画「Casablanca」

この作品は何度観ても新たな感動を覚える。典型的なプロパガンダ映画でありながらこれほど魅力的な作品も他にはないのではないか。忘れられぬ台詞に満ちた脚本がすばらしい。そして、伝えられる監督との確執に苦しんでいたことも影響するのだろうか、バーグマンの悲劇的な美しさは映画史に燦然と輝く。

石原莞爾「戦争史大観」

Agora日本語読解辞典』において、石原莞爾戦争史大観冒頭部解析完了。

2020年7月13日月曜日

映画「FIDELIO, L'ODYSSEE D'ALICE」

二度目。前回より好感度は高まった。やはりこういう作品は何度も見返さないといけない。主演のAriane Labedがいい。それにしても邦題の「欲望の航路」はひどい。

2020年7月12日日曜日

映画「12 Years a Slave」

米国における白人中心主義の宿痾はこの作品においても乗り越え切れていない。受賞歴は輝かしいものだが、アングロ・アメリカ以外の主要な賞はいずれも取っていないように見える。

2020年7月11日土曜日

映画「色・戒」

アン・リーの映像美再び。

2020年7月10日金曜日

映画「The Great Northfield Minnesota Raid」

役者には申し訳ないが、監督とカメラが傑出していればそれだけで名作が出来上がるという見本。

井上靖「氷壁」

Agora日本語読解辞典』において、井上靖氷壁冒頭部解析完了。

映画「Ben-Hur」

「ハリウッド超大作」の代表。他に特に言うことはない。

2020年7月9日木曜日

映画「Ninotchka」

映画を芸術だと考える者にとってその作品の価値は製作年代とは殆んど無関係だ。「Un carnet de bal」はこの「Ninotchka」の2年前の1937年の作品である。一見すると「Un carnet de bal」の方が古くさく見える。しかし、その深淵さには時代の限界がほとんど認められない。「Ninotchka」が古くさく見えるのはこの作品に普遍性が欠けていることを意味する。ただグレタ・ガルボの不滅の魅力のみがその存在価値を保証し続ける作品。

映画「Zero Dark Thirty」

イデオロギー性は棚上げして言うと緊迫感溢れる一流のサスペンスと言ってよい。好演の主人公は多くの仲間を失った挙句「見事に」作戦を成功させ、独り占めした輸送機でパキスタンを出国。しかし、パイロットに次の行先を尋ねられた彼女の頬を一筋の涙が流れる。彼女は次にどこへ行けばいいというのか。その彼女の涙に唯一芸術を感じる。

映画「Sense and Sensibility」

遠近法の美。

映画「HHhH」

主題は結局何だったのか。大変な力を入れて作り、結果としてこれほど雑なものに終るということがどうして可能なのか教えて欲しい。

2020年7月8日水曜日

映画「Zodiac」

連続殺人事件。話は単純。しかし、ふさわしい監督と役者たちが揃えばいい作品が作れるという見本。

2020年7月7日火曜日

大江健三郎「厳粛な綱渡り」

映画「As Good as It Gets」

ジャック・ニコルソンとヘレン・ハントの名演。脇役陣もいい。私は基本的に恋愛映画は苦手だが、これぐらいアクが強い作品だと最後まで見られる。

映画「Almost Famous」

表面的には、描かれているのはショービジネスの虚飾の世界。しかし、そこに描かれた青春は普遍的なものだ。名作。ペニー・レインの輝きは忘れがたい。

2020年7月6日月曜日

映画「Hotel Artemis」

芸達者を揃えているのに、それを十分に活かした作品になっていないのは残念。

映画「Chariots of Fire」

何度も観ているが、いい作品だ。いつも力を与えられる気がする。ユダヤ人差別や階級格差が目立たぬ形でいくつか表現されてはいるが、その明瞭に描かぬ点を上品と取るか微温的と取るかは見方の別れるところだろう。

映画「My Left Foot」

名優中の名優ダニエル・デイ=ルイスなくして、これほどの感動はもたらされなかったであろう。

映画「Undir trénu/Under the Tree」

一度目に観た時はよくわからなかったのだが、二度目に観て、これは何度も何度も繰り返して観るべき作品だということがよく分かった。観る度に発見があるはずだ。Sigurðssonは飛んでもなく恐ろしい監督である。

2020年7月5日日曜日

映画「Jerry Maguire」

笑わせて、ホロリとさせる。ハリウッドロマンチックコメディーの典型。トム・クルーズとレネー・ゼルウィガーが非常によい。それがこの作品を月並から救っている。

2020年7月4日土曜日

石川啄木「A LETTER FROM PRISON ‘V NAROD’ SERIES’」

映画「Searching」

着想は面白く、高評価を得ている作品ではあるが、私にはどうも「作り過ぎ」に見えて素直な感動は覚えなかった。

2020年7月3日金曜日

映画「THE GUILTY」

場面は警察の通信指令室のみ。ストーリーは主人公の電話での会話によってのみ進行する。しかしその緊迫感と臨場感は予想をはるかに超えたものとなる。終わり方が今一つだったことが残念。先ほどの「Utøya 22. juli」もそうだが、ハリウッドの大スターや巨額の制作費やCGを使わずともすばらしい作品は作ることが出来るのだというよいお手本。

映画「Quo Vadis」

ピーター・ユスティノフの好演以外は見るべきものなし。この時期ののハリウッド大作主義の退屈さの見本の一つ。

映画「Utøya 22. juli」

97分中72分がワンカット。手振れカメラの効果と相まって、観る者は無理矢理犯行現場に引きずり込まれる感覚。全く救いのない結果。絶大な心的効果。主演のアンドレア・ベルンツェンの演技力が高く評価される。

2020年7月2日木曜日

映画「推拿」

目が見えない世界というものを観念的にでなく肉体的に把握することの可能性を垣間見ることのできた作品。映像がすばらしい。もう少し丁寧に作っていれば映画史上に残る傑作になっただろう。

2020年7月1日水曜日

映画「The Trouble with Harry」

おどろおどろしいまでに美しい秋景色とブラックユーモアの組み合わせ。私のように高く評価する者と違和感を感じる者とに評価は二つに分かれるだろう。

映画「In den Gängen」

派手なストーリーはない。しかし、私がこの作品を忘れることはないだろう。こういう味わいだけはヨーロッパ人にかなわない。

映画「Norman: The Moderate Rise and Tragic Fall of a New York Fixer」

良くも悪くもリチャード・ギア一人の名演におんぶした作品。

映画「Spy Game」

テンポのよさと映像には見るべきものがあるが、ストーリーの荒さ(政府中枢部のほとんどが無能だからこそ成り立つ話)と二人のスターの出来に失望。

映画「X-Men: Days of Future Past」

ストーリーの幼稚さに耐えられる人ならば存分に楽しめること保証付きの作品。

2020年6月30日火曜日

映画「Million Dollar Baby」

クリント・イーストウッドもモーガン・フリーマンもかすむほどのヒラリー・スワンクの圧倒的な存在感。思想・信条上の問題を提起することにもなった作品だが、何度観ても感動を新たにする。魂を揺さぶられる作品というのはそうあるものではない。

2020年6月29日月曜日

映画「La fete des meres」

フランス映画の苦手な私にも受け入れやすかった作品。こういう種類の深みはヨーロッパ、とくにフランス映画にしかなかなか出せない。

映画「Dances with Wolves」

セッジウィック砦。それはお前が自身で選び取った人生。そこにお前はたった一人。その孤独の中でお前は様々な他者と出会う。先住民。女。馬。。そこに成立する(ように見える)相互理解。それは「狼とのダンス」。
作品の中で先住民の用いる言語において致命的な欠陥のあることが指摘されている。それを棚上げすれば(それは棚上げのほとんど不可能なほどの深刻な欠陥で、他者理解の困難さをここでも示すことになった)実にいい作品なのだが。

映画「8 Mile」

エミネムファンならずとも十分楽しめる作品。ラップが音のみならず言葉の芸術でもあるということがよく分かる。

映画「Before the Devil Knows You're Dead」

シドニー・ルメットの遺作。最後にこんなすごいのを作ってから死ぬとは幸せな人生だ。

2020年6月27日土曜日

映画「The Departed」(2006)

しかしまあ何と血腥い下品な映画だろう。主役級がすべて殺される。息をもつかせぬ150分。最後に残るは悲しみの余韻のみ。圧倒的な存在感。これぞ娯楽。

2020年6月26日金曜日

映画「In Time」

いくらアイデアが面白くても作り方がまずければ結果は悲惨なものになるといういい見本。

映画「不実な女と官能詩人」「欲望の航路」

昔からそうなのだが、全体的に私はどうもフランス映画が苦手である。相性の問題なのだろう。

2020年6月25日木曜日

映画「Zimna wojna」(2018)

すばらしい。映像の美しさ。音楽と情感の結びつき。ヨアンナ・クーリクの存在感。88分の上映時間を120分程度にしてもっと丁寧に長時間楽しませてほしかった。これはハリウッドには決して作れない映画である。私事だが、ポーランドの風物がブルガリアの様々な情景を想起させて個人的な感傷を呼び起こす。

映画「Men in Black」1~3

荒唐無稽で、笑えて、泣かせる。これぞ娯楽。2の出来はもう一つ。

スタンダール著(1822)、大岡昇平訳(1961)「恋愛論」

Agora日本語読解辞典』において、スタンダール著(1822)、大岡昇平訳(1961)「恋愛論冒頭部解析完了。

2020年6月24日水曜日

映画「Torn Curtain」

随所にヒッチコックらしいシーンも見られ、また散見される絵画的構図も魅力的だが、全体として、1966年の作品としては時代遅れの感は否めない。
20210526:2度目に観た。時代遅れというよりも稚拙さが目立つと言った方が適切かもしれない。二人の大スターを使いながらただのドタバタ劇に終わってしまっている。

映画「ザ・ウォール」

様々なものを隔てる「壁」。極限状況の中、互いの命を狙う敵兵同士の二人だけのダイアローグ。しかし脚本の魅力はここにとどまってしまった。ダイアローグこそがこの映画の勘所であるにも拘らず、その会話に深みがない。映画史に残る名作になったかもしれない作品なのに惜しい。。

2020年6月23日火曜日

映画「Jonathan」

日本を含む世界のあらゆる所において映画がお子様の娯楽に堕して久しいが、米国(それから言うまでもなく欧州)だけは数は少ないがまだ良質の作品を作り続けているのだと再認識させてくれる作品。

映画「Witness for the Prosecution」

監督・脚本・役者が揃えばこんな名作が出来上がる。初めて見たが、ただ圧倒されたの一言に尽きる。

映画「クワイエット・プレイス」

SFホラーの娯楽性と内面的な深みを結合させるのは至難である。この作品はそれに相当程度にまで成功している。

映画「Damage」(1992)

この作品中のミランダ・リチャードソンの演技の素晴らしさは言うまでもないが、ジュリエット・ビノシュももっと評価されていいのではないか。いくつかのシーンでの彼女の表情は忘れがたい余韻を残す。

2020年6月18日木曜日

映画「The Sisters Brothers」

フランス人のジャック・オーディアールが西部劇を監督すると、こういう佳品が出来上がる。役者もいい、カメラもすばらしい。やや筋立てが荒いという欠点を補って余りある。こういうのを見せられると、映画はやはり芸術だと再認識させられる。

2020年6月17日水曜日

映画「Vertigo」(1958)

ヒッチコック作品らしい、映像の面での新機軸の多い名作。映画を芸術として捉えたい私のような者にとっては面白さに満ちた作品だが、その筋立ては多くの現代人には陳腐なものなのだろう。

2020年6月16日火曜日

映画「El último traje」

心温まるロードムービー、と紋切型で言うのは易しいが、その歴史背景には筆舌に尽くしがたい地獄がある。主演もいいが、旅の途中、彼が様々な所で出会う様々な人物の造型、またそれを演じる脇役たちの演技がすばらしい。いい映画というものはこういう所までよくできているものである。

2020年6月15日月曜日

映画「ジェイソン・ボーン」もの3本

ポール・グリーングラス+マット・デイモンの組み合わせの三本。単純なストーリーに終始する作品であるにも拘らず、6時間一気に見られた。特に映像と音響に優れた見事なエンターテインメント。

映画「LA MALA NOCHE」

映画としての出来はよいとは言えないが、ドラマ仕立ての問題提起、と考えればかなりのインパクトを持つ作品。

2020年6月13日土曜日

Green Book

紋切型が少し鼻白むが、こういう時期だからこそ見るべき作品。それにしても、米国はこの問題に関しては60年間ほとんど進歩がない。

2020年6月12日金曜日

Wild Rovers

時代遅れの西部劇と侮るなかれ。忘れがたい余韻を残す佳品。

Overlord

私はB級映画には興味はないが、これは例外に属するものの一つ。バカの作ったA級映画より面白い。

2020年6月11日木曜日

Random Harvest

恐ろしく荒唐無稽でありながらオペラの古典的な魅力を持つ。原作自体の持つパワーもさることながら、この映画化作品の持つ力はどうだ。1942年公開。戦争の真っ最中にこういう映画を作ることのできる国を相手に日本は無謀な戦争を戦っていたのである。

2020年6月9日火曜日

Brokeback Mountain

誰の落ち度でもない。誰も悪くない。しかし、すべての者に哀しみが付き纏う。Ang Leeの映像美も息をのむ。確かにこれは紛れもなく名作である。 

2020年4月27日月曜日

2020年4月21日火曜日

2020年4月12日日曜日

竹久夢二「朝」

Agora日本語読解辞典』において、竹久夢二冒頭部分析完了。

恩田陸「蜜蜂と遠雷」

Agora日本語読解辞典』において、恩田陸「蜜蜂と遠雷冒頭部分析完了。

二階席のようなかなり高い位置からの敵の攻撃が始まった。ここは体育館のような建物の中。敵は場内の数百名の市民に向けて機関銃を乱射する。人々はパニックとなりただ一つしかない出口に殺到する。敵は少なくとも数十名はいるらしい。こちらは10名程度の少数の部隊。ここで私はとっさの判断を迫られる。一つの選択肢は市民と共に出口に向かいその付近で応戦し市民がすべて逃れた段階で自分たちも退却するというもの。長所は組織的な応戦が可能となり部隊の何人かも安全に場外に出られるかもしれない点。短所は自分たちも市民と共に動くため攻撃の的が一つとなり市民に多くの犠牲者が出ること。もう一つの道は散開態勢を取り隊員が各所に留まりその場から応戦すること。長所は市民を出口へと逃がしつつ隊員はその場に留まることにより敵の攻撃を分散化し各自が的となる事により市民の犠牲を最小化できること。短所は言うまでもなく引き下がらず留まって応戦する我々に生存の可能性はほとんど残されていないこと。ここまで私と共によく戦ってきてくれた優秀な部下たちを死なせることになるであろう命令を下すのは断腸の思いである。しかし、私は散開して応戦せよと命令する。
ここで目が覚める。あちらの世界での死がこちらの世界での目覚めとなるといういつものパターン。結果としてより多くの市民の命が救われたのだから決して悪夢ではない。だがこういう苦しい夢はもういい加減勘弁してほしいものである。