36 hours in Zermatt, Switzerland
これを読んで思い出した。
29年前、デンマーク留学も終わりに近づいた2月。留学中少しずつ貯めた10万円程度でひと月ヨーロッパを回った。Bernの友人のところに寄ったときのこと。「ちょうどスキーに行こうと思っていたところだ。お前の腕前はどれぐらいだ。」「そうだな。中級の下といったところかな。」「それならいい所がある。そこに行こう。」、というわけで、出かけた。
山の名は覚えていない。標高2999メートルだったということと、生まれて初めて雪崩というものを見て空恐ろしくなったことを覚えている。
標高差約2000メートルを一気に滑り降りる。途中で休憩しながら2、3時間かけてゆっくり下まで行くから大丈夫、と彼は言う。
滑降開始。
。。。
もちろん結果は言うまでもない。日本の優しいゲレンデの「中級」はアルプスの「中級」と同義ではないということが骨身に沁みてよく分かったという結果しか残らなかった。
しかし、アルプスでは極めて珍しいという360度雲一つない真っ青な空の現実感の乏しい美しさも、隣接するアイガー、ユングフラウなどの名だたる山々の頂上を手の届きそうな距離に感じた興奮も、これは死ぬまで忘れない。
Jürg Born。Social Workerを目指すと言っていた彼はいまどうしているだろうか。
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