2019年7月31日水曜日

梅雨明けの庭精霊の赤児湧く

庭の草取りをしていて、精霊バッタの児がたくさん孵っているのを発見する。
「梅雨明けの庭精霊《しやうりやう》の赤児湧く」

2019年7月28日日曜日

前後ろ右に左と蝉時雨

日本の夏。12年ぶりの日本の夏。
「前後《まへうし》ろ右に左と蝉時雨《せみしぐれ》」

横光利一「頭ならびに腹」

2019年7月27日土曜日

台風に久方ぶりの胸躍り

12年ぶりに日本の台風を見る。
「台風に久方ぶりの胸躍り」

2019年7月25日木曜日

平田オリザ「都市のストレス」

Agora日本語読解辞典』において、平田オリザ「都市のストレス」を用例として掲載。

ダニ・ロドリック「何がポピュリズムを招いたか」

Agora日本語読解辞典』において、ダニ・ロドリック「何がポピュリズムを招いたか」を用例として掲載。

立岩真也「やまゆり園事件から3年 「生きる価値」の大切さ問う」

武田砂鉄「書評:ナディ『ふるさとって呼んでもいいですか 6歳で「移民」になった私の物語』」

宮崎市定「『祖国を顧みて』」

2019年7月20日土曜日

湖揺らし戦の如く花火咲き

琵琶湖の花火。
「湖《うみ》揺らし戦《いくさ》の如く花火咲き」

今泉忠明「蝶の道」

Agora日本語読解辞典』において、今泉忠明「蝶の道」を用例として掲載。

2019年7月11日木曜日

今福龍太「歴史を総括する前に 襞状の時間、結び合う出来事」

Agora日本語読解辞典』において、今福龍太「歴史を総括する前に 襞状の時間、結び合う出来事」を用例として掲載。

柄谷行人「書評:ヘイドン・ホワイト『メタヒストリー一九世紀ヨーロッパにおける歴史的想像力』」

宮崎市定「『仏国風俗問答』」

Manet, Manet, Manet...

田中正造「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」

古巣

前任大学での12年ぶりの授業。懐かしくもまた新鮮なものあり。
みんな温かく迎えてくれたことが最もうれしかった。特に事務職員のみなさんで僕を知っている人たちがみんな席を立ってあいさつに来てくれた。半ば幽霊のように突然前線に戻ってきた老兵にはこういうことが一番うれしいものである。

2019年6月28日金曜日

宮崎市定「東風西雅録」

Agora日本語読解辞典』において、宮崎市定東風西雅録冒頭部分析完了。

おかしな夢

不思議な夢を見た。
場所は幼い頃に住んでいた貸家らしい。二階から見下ろしていると、一台のトラックがゆっくりと家の前を通り過ぎる。荷台には山と積まれたアカウミガメが蠢いている。一匹500円。アカウミガメがペットになるはずもないから食用なのだろう。隣の主婦が買い求めている。食えるのだろうかと考えていると、いつの間にか自分の足元に一匹のアカウミガメが横たわっていることに気づく。こっちの亀はロープでちくわのように縛り上げられている。幼いので甲羅もまだ柔らかいのかもしれないと考えながらすぐに解いてやるとゆっくりと亀らしい形状に戻る。必死で体力を回復させようとしているかのようにじっとしている様子を見守りながらどうやら自分は眠り込んでしまったらしい。目覚めると、そのアカウミガメの子は小さな音を立てながら嘔吐している。洗面所まで運ぼうと抱えて歩き始めると、畳にすでに点々と嘔吐の痕があることに気づく。この子は私が眠り込んでいる間に嘔吐するために自分で洗面所に向かおうとしていたらしい。洗面所は急な階段の下にあるので、そこで諦めたのだろう、嘔吐の痕は階段の手前で止まっている。眠り込んでいる私に迷惑をかけまいと、この子は一人で苦しさに耐えていたのだ。
そこで目が覚めた。眼には涙の痕があった。
翌晩も棄てられていた二匹の瀕死の子猫を介抱する夢を見たし、今の私はどうかしている。

2019年6月9日日曜日

梅雨の音近くなりまた遠くなり

遠くの雨音のみ聞こえる夜。
「梅雨の音近くなりまた遠くなり」

モラヴィア作、米川良夫訳「厄日」

Agora日本語読解辞典』において、モラヴィア作、米川良夫訳「厄日冒頭部分析完了。

岩井克人「未来世代への責任」

Agora日本語読解辞典』において、岩井克人「未来世代への責任冒頭部分析完了。

Woman with the Pearl

先月のルーヴルではコローの「真珠の女」もこれまで以上に印象に残った。「コローのモナ・リザ」とも称されるこの作品には、ダ・ヴィンチのみならずラファエロやフェルメールの影響が明らかに認められる。それらの影響の上に立ちつつもこの作品には近代の「個」を感じさせるものがある。
後期印象派から20世紀にまで幅広く影響を与えたコローは、もっと光を与えるべき画家なのかもしれない。

Woman with the Pearl

2019年6月8日土曜日

森敦「なぜ私は私なのか」

人文学の没落

''And that was the most chilling thought of all, as I watched the herd of the bookish wandering the halls of the Chicago Hyatt Regency from panel to panel in an anxious daze. The world might actually need these people.''
この筆者の温かい皮肉が読後感を絶望から救う。ディズニー・ドルが園外でも使えると信じている学者たちは救いようのない馬鹿である。しかし、もっと愚かなのは、その通貨も使いようによっては人類にとって有益なものになるかもしれないということに気づかぬ世界の側であろう。

Back in the MLA

2019年6月7日金曜日

「人工」知能

私は自分の死後も『Agora日本語読解辞典』の編集を継続してくれる後継者を探さなければならない。現在の人間に無理なら人工知能にやってもらいたいと考え始めている。
ここで流行りの「AI」ではなく敢えて「人工知能」と書いたのには理由がある。それは、いつの日か(Technological Singularity?)「人間」と「AI」との差異が有限の肉体を持つか否かに過ぎないと考えられる日が来るとして、そのAIは依然としてArtificialなのであろうか、その段階においてもなお「人工」知能と呼ぶべきなのか、ということを問題提起したかったからである。
知識。人間。人工知能。。。人間の「意識」が、機械に移植されることにより永遠の生命を得ることが今世紀半ばに実現されるかもしれない(すでにマウスの段階では実現されていると聞く)時代において、今こそ人文学は性根を据えて考えねばならぬ。

Knowledge is crude

How are we evolving?

Ai-Da: Putting the art into artificial intelligence

高浜虚子「斑鳩物語」

Agora日本語読解辞典』において、高浜虚子斑鳩物語冒頭部分析完了。

2019年6月6日木曜日

2019年6月2日日曜日

お願い

現在『Agora日本語読解辞典』内の各ページには広告が掲載されている。 
オンライン辞典の維持費用は、作った当初はさほどでもなかったのであまり気にしていなかったが、データ量の増加(既に世界最大級になっている)に伴い、ユーザーの利便性を考えサーヴァーのヴァージョンアップを繰り返してきた結果、自腹を切るにしても無視できぬ額に増えてきた。無料の辞典であり続けるためには、少しでもコストを抑えなければならない。ユーザーの方が辞典内の広告をクリックしてくださるだけでほんのわずかずつではあるがコストの軽減につながる。ユーザーのみなさんの温かいサポートをお願いする次第である。

2019年5月28日火曜日

Mozart: Rational revolutionary

紙の論文ではこうは行かない。静的な文章の中に時間軸を組み込むこういう書き方が可能になったという意味で音楽は論文のオンライン化の恩恵を最も受けた分野の一つであろう。

Mozart: Rational revolutionary

2019年5月26日日曜日

三代目三遊亭金馬「犬」

Agora日本語読解辞典』において、三代目三遊亭金馬冒頭部分析完了。

三教戦

自身もチームも散々な成績だった。
しかし、軽い熱中症になった選手も出る猛暑の中、走り、投げ、打ち、大声を出し続ける爽快さは何物にも代えがたい。すばらしいチームメイトたちとの本当に楽しい一日だった。
フィジカルな面で大きく衰えたという自覚はまだない。問題は練習量だ。これを自分の最後の試合にはしたくない。

2019年5月24日金曜日

2019年5月19日日曜日

モラヴィア作、米川良夫訳「浪費家」

Agora日本語読解辞典』において、モラヴィア作、米川良夫訳「浪費家冒頭部分析完了。

井上尚弥

WBSS準決勝。事実上の決勝戦。2回レフェリーストップ。ドリームマッチと言われた試合がこれだ。7、8年前にどこかに書いた通り、まだ当分彼に勝てそうな者は現れない。もうこれでいくつめのタイトルだろう。バンタムにも敵はいなくなった。彼の接戦らしい接戦を見るためにも、彼のモティヴェーションを維持するためにも、また試合相手を見つける(挑戦しようとする者がどんどん減っている)ためにも、これからも井上は階級を上げ続けるしかないだろう。
誰よりも才能に恵まれた者が、誰よりも努力する。結果は自ずと明らかである。
勝つか負けるかよりも、どのように勝つか、どこまで勝ち続けるか、そして最後には、いつリングに沈む日が来るのかに注目が集まる怪物。軽量級におけるモハメド・アリが日本から生まれようとしている。
https://www.youtube.com/watch?v=ykaq2TkISVg

2019年5月16日木曜日

モラヴィア作、米川良夫訳「完全犯罪」

Agora日本語読解辞典』において、モラヴィア作、米川良夫訳「完全犯罪冒頭部分析完了。

筋肉痛

3回目の練習。これまでの2回の練習から来る腕の痛みで今日は思い切り1塁まで送球するのに苦労した。筋トレはやっていたつもりだが、やはり実際にボールを投げてみると、使う筋肉が違うのだ。三塁手としてのカンは戻ってきているが、しかし13年のブランクがこのあたりに出る。試合は来週末。今後は消炎剤を用い腕と肩を大事にしながらの練習になる。
しかしそれにしても、大声を出し、走り、球を追い、投げる。やはり野球は楽しい。

葉山嘉樹「井戸の底に埃の溜つた話」

2019年5月13日月曜日

職員野球部

2回目の練習。野球は12年半ぶりで、前回練習ではポロポロやり、これからどうなることかと自分でも危ぶんだが、今日は古巣のサード、かなりカンも戻ってきた感がある。25日の試合で使ってもらえるかどうか、今後の出来次第というところか。

2019年5月12日日曜日

湯の上に半月のまた踊りける

式を控えた娘との家族旅行。
「湯の上に半月《はんげつ》のまた踊りける」

ショパン

ルーヴル。
ドラクロワの描くショパン。それはリヒテルの弾くショパンだ。
一見華やかに見える表層の下に永久凍土のように横たわるスラブの哀しみ。

2019年5月10日金曜日

古巣

職員野球部の練習のために12年ぶりに前任大学に行った。みなが言うほどキャンパス自体は変わったとは思えないが、なんといっても違うのはこちらの心持である。かつて自分の家のように愛したこの大学の中に、いまは半分よそ者として立っているという感覚。これはなかなか得難い経験である。白髪のじじいを場違いの者として眺めながらすれ違う学生たちはともかく、教員も職員も野球部員も半分あるいはそれ以上は私を知らない人々だ。誰かとすれ違うたびにこの人が旧知の人なのか否かを確かめながら歩くのに少し疲れた。知っている人なら無視することになってしまうからだ。
しかし、まったく変わらないものがある。それはこの大学のもつ独特の温かさである。人も木々(新緑の季節でもあり、また12年の歳月でみんな成長している)も人の心を穏かにするような風土を持っている。これはこの大学のもつ最大の長所であり、私がこの大学を愛する最大の理由である。それが変わらずにいてくれたことがうれしかった。
こいつ誰だという視線や生協食堂で毎回組合員証の提示を求められる(大学生協には再加入した)新鮮な経験を繰り返しながら、これからしばらくこの古巣に通うことになる。

2019年5月7日火曜日

Jacques-Louis DAVID

今回のパリでは、古代ギリシャ以前から20世紀まで数千点の美術作品を見た。今回の私の主要目的は西洋絵画における遠近法の歴史を確認することだったのだが、それにとどまらず旧知のものとの再会(そしてその中でも数多くの新しい気づき)から全く新しい発見まで、非常に意義深い滞在だった。
その中でも、特筆すべき新発見の一つはダヴィッドのMadame Charles-Louis Trudaineであった。新古典主義の巨頭としてのダヴィッドとは一線を画したこの描き方により、彼は哀しみ、苦悩、諦念、そして何よりも誇り高き一人の女性像を描き出した。18世紀終わりに描かれたこの作品は既に20世紀人を描くことに成功している。

モラヴィア作、米川良夫訳「暑さの悪戯《いたずら》」

Agora日本語読解辞典』において、モラヴィア作、米川良夫訳「暑さの悪戯《いたずら》」冒頭部分析完了。

2019年5月6日月曜日

一飛びで蛙鳴く夜に戻りけり

パリから戻る。
「一飛びで蛙《かはづ》鳴く夜に戻りけり」

2019年5月2日木曜日

黒塊のマロニエの赤に乗りかかる

焼けたノートルダム寺院を満開のマロニエの下から眺む。
「黒塊《こくかい》のマロニエの赤に乗りかかる」

2019年4月25日木曜日

2019年4月19日金曜日

春風に押し競し居り鬱金香

ようやく咲き揃い始めた。
「春風に押し競《くら》し居り鬱金香《チューリップ》」

2019年4月14日日曜日

散り初めの花弁の一つ浮かびけり

弥生ケ丘霊園。懐かしき人々との再会。
「散り初《そ》めの花弁の一つ浮かびけり」

金子薫園「松園女史の思い出」