2008年3月16日日曜日

浅田次郎「マダムの咽仏」

 『オール讀物』1999.6月号、または『姫椿』(文藝春秋)所収。日本語を解する若い皆さんはこの作品名を覚えておいて、50の声を聞く頃になったら一度読んでみて下さい。今読んでも無駄ですよ。理解できるはずがありませんから。
 それにしても、日本文学の翻訳家たちは浅田次郎を翻訳しているのだろうか。ちょっと調べた限りでは『鉄道員(ぽっぽや)』以外は翻訳されていないような気がするのだが。作家本人に魅力がないとは思えない。「小説の大衆食堂」と自称するが、安くてうまくて温かい食堂が愛されるのは世界のどこでも同じはずである。

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